裁判官に間違いはないのでしょうか?裁判官の良心とは? 袴田事件を通して、日本の問題点を私なりに日記にしたいと思います。

2007年06月14日

袴田事件 自白の証拠能力

袴田事件では何が問題になっているのか。
 
第一審の裁判で最も問題になったのは自白の証拠能力(これを証として有罪を立証するために使用出来るのか)であった。
 
昭和四一年八月一八日、突然逮捕され、丸二十日間二人の静岡県警の誇る強力(ごうりき)班(云ってみれば、静岡県警の誇るエース二名)を彼の取調べに全面的に投入し、その日から二十日間、二人で交互に、一人は調べ官、一人は立会人として彼の取調べにあたった。 証拠はなく、たとえば「これはどうだ」とか、「あるいはこの点についての説明は?」等、彼に示すべき証拠物のない状況で取り調べにあたったことが証明されている。 つまり、この二人は「私が一人でやりました」という彼の自白を求めて調べにあたった。 そして調べる方の二人の警察官はいづれも真犯人だと信じ込んでいて、真犯人なら真実を調官に申しのべるべきだという態度で取調べにあたっている。 この様な、密室での(立会う人もいなく)尋問が丸二十日間もつづいた。
 
このような尋問はすでに昭和四一年六月には、アメリカ合衆国の連邦最高裁判所(ウォーレンコート)で、他に暴行・脅迫等加わらなくても、それ自体強制的な雰囲気を持つものであって、弁護人の立会いがなければ自白が任意されたとはいえないとなっていた。
その点で、この自白は証拠として採用できなかった。

~つづく~


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(袴田事件とは)
http://www.hakamada.net/hakamatajiken/jiken_menu.html
(熊本典道ニュース)
http://www.janjan.jp/government/0703/0703101452/1.php

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袴田事件 自白の証拠能力 へのコメント
うちは以前は被害に会われた方の無念を思っていました。最近、学んで、容疑者の方・更正しようとしている方・冤罪被害の方のことも思っています。
でもそこには、裁判官の方・執行する方の苦悩は入っていませんでした。

長年うちには想像できないほどの苦悩を抱えてこられたのでしょうね。

対立する主張・利害の狭間での苦悩は苦しいかもしれません。

もしかしたらその苦悩を知る・感じるのが人間なんでしょうか?
Posted by ayu at 2007年06月14日 13:09
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